一冊目のロシア語 mobiダウンロード
一冊目のロシア語
によって 中澤 英彦
4.2 5つ星のうち(8人の読者)
一冊目のロシア語 mobiダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより)「入門から体系的な学習までできる」として大好評の『一冊目のロシア語』を「より分かりやすく」「よりていねいに」全面改訂。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)中澤/英彦 東京外国語大学教授。群馬県生まれ。ロシア語学・スラヴ語学専攻。東京外国語大学大学院修士課程修了。NHKラジオロシア語講座講師(1986年~1995年)、ロシア他で在外研究(1988年~1989年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
一冊目のロシア語の詳細
本のタイトル : 一冊目のロシア語
作者 : 中澤 英彦
ISBN-10 : 4885959012
発売日 : 2010/4/1
カテゴリ : 本
ファイル名 : 一冊目のロシア語.pdf
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以下は 一冊目のロシア語 の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
*新しい試みが随所に見られる教科書の登場として★5つ…なのですが、もう少し整頓を進めることを期待して ★4つにします。(*当然ながら、新しい工夫といっても専門家には常識の範疇かも知れませんが、意外に見当たらないと思います。)この領域での定番教科書と言えば、かつてより評価の高い 佐藤純一先生(NHK…入門、入門…、基本…文法)や、東一夫先生(標準…入門)、小沢政雄先生(…の入門 : 現在は絶版)など等が挙げられるでしょう。いずれも長年の評価に耐えているテキストです。こうした定番教科書に加えて、近年は ユーラシア圏の政治経済の変化を反映しているためか、幾つかの入門書が新たに出版されています。しかしながら(どの言語といわず、最近の入門書の一般的傾向にも見えますが)今までの教科書の「固さ」(?)をほぐすかのように、面白そうな日常会話を取り入れたり、文法の解説に感覚的・カジュアルな雰囲気を醸し出すこと等に注力した結果、初心者向けの取っ付きやすい印象作りには成功しているものの、肝心な学習上の工夫としては成功しているようには感じられません。共通する課題は;1)親しみやすい会話文を積極的に取り込む結果、一つの課に盛り込む文法事項が過剰になり、同じ理由で新出単語が多くなることで、初学者が身に付けさせたい基本文に集中しづらいテキストになりがちです。(文章の理解/暗唱に余分な負担がかかる)2)文法事項主導の章立てや目次構成が固い?と思うのか (「自己紹介」とか「レストランにて」などといった)表現する場面・目的を主体とする目次になっており、文法学習の組み立てが表に見えにくいテキストになりがち。そのため、かえって学習者がその課で何を学んでいるのか?見通しがつきにくく、他の入門書/教科書との対比や復習がしづらい。3)文法事項や単語の巻末索引が弱い(あっても、初出/参照するページの記載が無い!等)対して本書は、日常会話の取込みやカジュアルな雰囲気の解説文もさることながら、初心者に敷居を高くしている格変化への統一的な工夫(対照表)など、今までの教科書では行き届かなかった「効率・効果」を向上させる工夫が試みられています。ただ、その試みがもう少し徹底していると良いと思います。また、改善すべきと思われる点は;既存の入門書の固さ(文法用語の列挙とその解説)を排除しようとしているためか、例によって初心者が親しみやすい会話文主導のタイトル・目次構成になっており、各課の文法事項は、これまでの定番教科書より一課当たりの内容が盛り沢山になっています。初歩・入門者は消化不良を起こしやすいように思えます。(上記の課題2)おそらく、本書に残っている課題の背景には、この本を(名前の通り)最初の一冊、そして、初心者レベルでは「これ一冊」に絞ってもらおうとする位置付けにあるのかも知れません。しかしながら、一冊で文章を身につけやすく、コンパクトな体裁で文法説明もスッキリ・丁寧で、単語数もそこそこ、練習文も豊富に・・・などという都合のよい入門書はないように思えます。新しい工夫やキチンとした単語/文法事項の索引など、王道をいく編集構成はそのままにして、もっと伝統的な教科書の構成を取り込んでもらえると新しい定番教科書になるはずと思います。・蛇足ですが、本書は今までの文法用語とは異なる名称を使っています。(「生格」を「属格」…など。 )こうした伝統を逸脱した本書の表記方法を揶揄するような記述が他に見受けられますが、少し批評のレベルが?ですね。 文法学者でもない限り、ましてや初心者は(上記の例で言えば)生格だろうと属格だろうとどっちでも良いことで、そんなことを批評するより、その言語が持つ各種の変化形の意味付けが整頓されて伝わるような工夫をする方が生産的です。(上記の例で言うなら、ドイツ語では一般的に使われる「属格」という名称と「生格」はどう違うのか?について、著者の個人的な意見でも入れる方がよほど建設的ですね。)ともかく、新しいことにチャレンジしているところは大いに気に入っています。本書に刺激されて、自分で整頓する気になります。今後の進化に期待しています。
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