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楚人冠―百年先を見据えた名記者 杉村広太郎伝

によって 小林 康達


4.5 5つ星のうち(2人の読者)

電子ブック楚人冠―百年先を見据えた名記者 杉村広太郎伝無料ダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより) かつて朝日新聞に名記者がいた。明治期ロシアから欧州を旅し、雪の凶作地東北を踏破し救援を訴え、白瀬の南極探検や熊楠の自然保護を支援し、二葉亭・漱石・啄木と交わり、軽妙洒脱な随筆やコラムで読者を唸らせ、新聞の信頼確立に生涯を掛けた。戦前日本を代表する名記者の生涯。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 小林/康達 1942年宇都宮市に生まれる。東京教育大学文学部卒、千葉県公立高校教員。現在、我孫子市教育委員会文化課嘱託職員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

楚人冠―百年先を見据えた名記者 杉村広太郎伝の詳細

本のタイトル : 楚人冠―百年先を見据えた名記者 杉村広太郎伝
作者 : 小林 康達
ISBN-10 : 4768456871
発売日 : 2012/7/1
カテゴリ : 本
ファイルサイズ : 27.84 (現在のサーバー速度は27.69 Mbpsです
以下は、楚人冠―百年先を見据えた名記者 杉村広太郎伝に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
読んでいない本の書評を書くというのは、聴いていない演奏会の批評を書くぐらいルール違反であることは重々承知している。なので、かろうじて読んだ2ページ分についてのみ書評を書きたい。その2ページとは、文部省唱歌『牧場の朝』の作詞者が杉村楚人冠だという巷説を扱った部分である。1932年の「新訂尋常小学唱歌」で世に出た『牧場の朝』の作詞者が杉村楚人冠だという説は、杉村が明治末に福島県の岩瀬牧場を訪問して新聞紙上に書いた『牧場の暁』という文章が『牧場の朝』の下敷だという、地元での噂を元にしたもので、きちんとした資料に基づいて歴史家が論証したものではない。『牧場の暁』を一読すれば明瞭なのだが、当時の岩瀬牧場は単なる屋内飼育の牛小屋で、牛は放牧されておらず、羊はもちろんおらず、ポプラ並木もなかった。一面の霧も記述されていない。杉村は西欧風の牧場を期待して岩瀬にやってきたのだが、その夢は無残に覚めたと書いている。であるから、どう逆立ちしても、『牧場の暁』に書かれた岩瀬牧場が唱歌『牧場の朝』のモデルになりようがない。となれば、杉村が唱歌の作詞者だと主張する根拠も同時に消え失せる。つまり、「『牧場の朝』−岩瀬牧場−杉村作詞」という巷説は、旧石器遺跡捏造事件や「東日流外三郡誌」事件と似たりよったりの我田引水の空中楼閣でしかない。(ちなみに1920年代以降は、羊・放牧・ポプラ・鐘という要素を兼ね備えた牧場は、岩手、北海道などで確認される。岩瀬牧場がどうだっかは史料がなく不明)さて本書の著者もさすがに、『牧場の暁』に書かれた岩瀬牧場の実態(=それが唱歌に書かれた世界とはおおいに異なること)は認める。にもかかわらず(!!!???)著者は杉村作詞者説になぜか寄りすがり、“杉村が、自分の持っていた西洋風牧場のイメージを膨らませて唱歌『牧場の朝』を書いたとすれば説明がつく"という趣旨のことを述べているのだ!!!資料(「史料」以前に「資料」)のこんな扱い方、解釈・論理展開の仕方を、必要最低限の学問的訓練を積んだ歴史研究者の手法として正当化できるのかどうか………判断は賢明なる読者諸氏に委ねたい。私はこの2ページだけで呆れ果て……うーむ、ごめんなさい。

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